環太平洋レムリア文明圏全の魅惑のフルーツ、ライコティ

魅惑のフルーツ、ライコティ------------------------------------------------------------------------------

 彼らは環太平洋レムリア文明圏全体に、パラダイスを作り上げることができた。川や泉は決して干上がることはなく、川はもともと平らで、いくつもの草原をゆるやかに流れていた。果樹は標高に応じてオレンジ、マンダリン、リンゴなど実をたわわにつけた。もう地球には存在しないエキゾチックなフルーツも豊富に収穫された。ライコティと呼ばれたフルーツは脳の活動を刺激する効果を持ち、それを食べたものは誰でも、彼らの能力を超えた難題をも解くことができた。この効果は麻薬によるものではなかったにもかかわらず、そのフルーツは賢人たちによって非難された。それで、ライコティは王の庭園の中でのみ植えられることになった。
 しかし、そこは人間のすること、そのフルーツは大陸のさまざまな場所で秘密に栽培された。これを手にしたものは、直接に王に刃向ったなどで厳しく罰せられた。王は大聖霊の代理人だったので、宗教や政治の問題においては、人々は彼に絶対的に服従すべき存在であった。しかし、そうだからといって、王は崇拝されるべき存在ではなかった。彼はただほかの人々の代表だったのである。