火星と月の荒廃

火星と月の荒廃----------------------------------------------------------------------------------------------

 大洪水後の地球はほとんど泥に埋まり、かつての都市は完全に消滅していた。しかし、ヒマラヤ杉の山々では、巨大なプラットホームが太陽光にきらめいていた。その“着陸場所”に、“つむじ風”や二輪戦車が次々に着陸した。ラーム(火星)のマルドゥクと月のナンナルにも、帰還の命令が出された。「ラームはニビルの通行により荒廃し、大気は吸い出され、水は蒸発し、砂嵐の場所と化しています」とマルドゥクが報告した。
「月は単独では生命を維持できず、鷲(わし)のマスクをしてのみ、滞在が可能です。月の様相を見れば、かつてティアマトの軍団のリーダーだったことを、思い起こさずにはいられません。月は地球の運命と一心同体なのです!」とナンナルが報告した。

 大洪水時のニビルの接近により、火星の大気と水は無くなり、月も死の世界となった。ニビルの存在無くして、太陽系の秘密、太陽系の創世神話の秘密を解き明かすことはできない。このニビルは何度も周期的にやって来ており、その重力場や電磁場、衛星が恐竜の絶滅やノアの時代の大洪水のような大災害を引き起こす原因になった。しかし、この接近は、必ずしも恐れられていただけではない。アッカドには豊富な水がもたらされ、苦しみは洗い流され、混乱はほぐされ、神々は平和を与えた。古代メソポタミアやヘブライの書物にある“天の王”の再来の期待は、実際の経験に基づいている。その経験とは、王の星=神々の星ニビルが3,600年周期で地球の近くに戻って来たのを、実際に目撃したからである。


 エンリルの長男ナンナルも月に惹かれていて、後にシンボルはエンキと同じ三日月となった。元の話を知っていないと、こういうところがカバラの解釈を難しくしている要因となっている。