地球再興の準備


地球再興の準備----------------------------------------------------------------------------------------------

 エンリルたちは、封印された“創造の部屋”を調べた。そこは、プラットホーム横の、遠く離れた時代の立坑(たてこう)だった。塞いでいた石をどけて入ると、閃緑岩(せんりょくがん)の箱があり、彼らは銅の鍵で封印を開けた。中には水晶の容器があり、ニビルの穀物の種子があった。外に出ると、エンリルはニヌルタに種子を渡し、「行け、山腹の台地で、ニビルの穀物でもう一度パンを供給させるのだ!」と命じた。ヒマラヤ杉の山々で、ニヌルタは滝をせき止め、台地を造成し、ジウスドラの長男セム(黄色人種の祖)に作物の育て方を教えた。

 イシュクル(アダド)には、「水が引いた場所に行って、残っている実の生る木を見つけてくるのだ!」と命じた。彼らが最初に見つけたのは、ニンマーがニビルから持って来た万能薬の木、ブドウの木であった。万能薬として名高かったその果汁(ワイン)を、ジウスドラは一口飲んだ。一口、また一口と彼は飲まれてしまい、酔って寝込んでしまった。
 洪水後の最初の農業は、ニヌルタの台地造成による穀物(小麦)の種蒔きだった。そして、ニンマーの万能薬の木はブドウで、その飲み物はワインだった。新約聖書にはブドウ園やワインの喩え話がよく登場するが、それはブドウが万能薬だからである。特に最後の晩餐の場面では、“神の国で新たに飲むその日まで、ブドウの実から作ったものを飲むことは決してあるまい”とイエスは言う。これは、十字架上の死後、ニビルの高度医療と万能薬により“復活”すること、そして“天の船”か二輪戦車で昇天した後に万能薬を飲むことを意味する。
 つまり、“神の国”とは、死後の世界の天国と昇天後の天国のこと、すなわちニビルを指す。ただし、「神々」はニビルには帰還していない。そうすると、“天の船”か二輪戦車など、“神々の関連施設”を含めたニビル、ということである。
 また、ここではジウスドラが万能薬を口にして、酔ってしまう場面がある。これは聖書において、ワインに酔ったノアの裸を次男のハムが見て、ハムの息子カナンが呪われてしまう場面の原型であるが、ハムがそのようなことをしたという記述はここには無い。これは後にカナン地方で偶像崇拝が盛んになり、破壊されることを、聖書ではそのような喩えで象徴している。聖書はある意味、歴史書と言えるが、ただし、多神教の神々が唯一絶対神に変えられてしまったものである。

 エンキは贈り物を差し出した。彼はニナガルが持っていた箱の正体を明かし、地球を生き物で満たすことを提案した。エンキはドゥムジに牧羊の仕事を与え、ジウスドラの次男ハム(黒人種の祖)がそれを手伝った。
 それから、エンキは自分たちの領地だったアフリカ大陸のザンビアのカズングラ周辺に目を向けた。ニナガルと共に、ザンベジ川とカンド(クアンド)川の強力な水の合流地点で、山にダムを建設した。そして、激しいビクトリアの滝からカリバ湖に水路を引き、カリバ湖に水が溜まるようにした。

 それから、アブズと“上の方の海(地中海)”の間の土地を、マルドゥクと共に調査した。流れの中ほどの、川の水が滝となって落ちる場所に、水中から島を引き上げ、その奥底に対を成す洞窟を掘り出し、石で水門を作った。それから、岩に2本の水路を切り出し、2本の峡谷(きょうこく)を形成した。こうして、高地から流れてくる水量を調整できるようにした。その“洞窟の島”アブの島から、川の曲がりくねった谷を水中から引き上げた。エンキはドゥムジと牧夫のために、“2つの峡谷の土地(ナイル川に沿った地域)”に居住地を造った。
 ナイル川の“洞窟の島”-アブの島は第4滝から第6滝周辺(近くにアブハメッドという地名あり)であり、高地から流れてくる水量を調整できるようにした2本の峡谷は、白ナイルと青ナイルである。
 このように、エンキと息子たちは大洪水後のアフリカの大地で、ビクトリア瀑布(ばくふ)周辺やナイル川の流れを造成したのである。ピラミッドがオリオン座の三ツ星の並びに対応しているのに対して、ナイルの流れは天の川の流れに対応している。このような事実から、エジプト人はナイル川の水位が上昇する地点にプタハ(エンキ)が防護壁を建てることによって、洪水の跡からエジプトの地を引き上げたと信じた。古代エジプト語では、エジプトの地は“持ち上がった地”で、太古に本当に偉大な神がやって来て、彼らの土地が水と泥の下に横たわっているのを見つけた、とある。この偉大な神=エンキ=プタハがこの沈んだ土地を干拓し、文字通り、エジプトを水と泥の下から引き上げたのである。つまりビクトリア瀑布周辺やナイル川の流れは、エンキと息子たちによって造られた人工のものである。