最初の古代地球大戦争-終戦協定の行方

最初の古代地球大戦争-終戦協定の行方---------------------------------------------------------------

 マルドゥクの息子同士の戦い(エジプト神話の真相)である。このころ3600年の周期でやってくるニビルが地球へやってきた。
 大洪水後の最初のシャルの間、ニンフルサグは何とか皆を仲裁していた。ニビルへの金の供給は、野心と権力争いに影響を及ぼしたのである。地球はゆっくりと生命が戻り、増えていった。ところが、平和的な休戦は、マルドゥクとニヌルタでもなく、エンキとエンリル一族でもなく、イギギによって損なわれた。マルドゥクとサルパニト、そして息子たちがラーム(火星)で大洪水を回避していた時、2人の息子アサル(オシリス)とサツ(セト)が、イギギの指導者シャムガズの2人の娘に好意を寄せ、姉妹を娶(めと)り、地球に戻った。アサル(オシリス)の配偶者はアスタ(イシス)、サツ(セト)の配偶者はネバト(ネフティス)であった。
 アサル(オシリス)はマルドゥクと共にアフリカに住むことを選んだ。サツ(セト)はイギギが住む“着陸場所”の近くに、シャムガズと共に自分の家を構えた。かつてのラームの指導者シャムガズは、地球での領地について気にかけていた。イギギはどこの支配者になるのだ、アサル(オシリス)だけが肥沃な土地を継承するのではないか、と。彼は他のイギギを扇動し、そのことをネバトとサツ(セト)に毎日話した。継承権をサツ(セト)に握らせる方法を、彼とネバトは企んだ。

 ある日、彼らは祝宴を催し、イギギとアヌンナキを招待した。ネバトは着飾り、食事を用意し、アサル(オシリス)のために歌を歌った。サツ(セト)は焼いた肉を切り分けた。シャムガズはワインを勧めた。その後、アサル(オシリス)は酔いつぶれ、奥の部屋に運ばれた。そして、棺の中に入れられて密封され、その棺は海に投げ込まれた。その知らせがアスタ(イシス)に届くと、彼女はマルドゥクに泣き叫んで訴えた。「アサル(オシリス)は残忍に殺されました!棺をすぐに見つけなければなりません!」


 棺はアフリカの海岸の側で発見された。中には硬直したアサル(オシリス)が横たわり、生命の息吹が消えていた。マルドゥクは自分の服を引きちぎり、額に灰をつけた。特に、サルパニトの嘆きは大きかった。エンキは打ちひしがれ、涙を流した。「カ・インの呪いが繰り返されてしまった!」アスタ(イシス)は復讐と世継ぎをマルドゥクに訴えた。
「サツ(セト)は死ななければなりません!あなたの種子で、私に継承者を生ませてください!」しかし、エンキが制した。
「それはならぬ!兄弟が殺されたら、兄弟の兄弟が番人となるのだ。故に、サツ(セト)の命は救われ、お前は彼の種子によってアサル(オシリス)の世継ぎを生まなければならない!」
 彼女はひどく取り乱し、規則を無視することとした。アサル(オシリス)の遺体が包まれて、聖堂の墓に埋葬される前に、アスタ(イシス)は彼のペニスから精子を抽出した。そして、自分を妊娠させ、アサル(オシリス)の世継ぎを産んだ。
 サツ(セト)はエンキらの前で宣言した。「私はマルドゥクの唯一の後継者だ。私は“2つの峡谷の地”の主人となるのだ!」しかし、アスタ(イシス)が異議を申し立てた。「私には、アサル(オシリス)の世継ぎがいます!」
 サツ(セト)はこれに狼狽(ろうばい)したが、シャムガズは野望を捨てなかった。サツ(セト)の報復を避けるため、彼女は川のパピルスの茂みに子供と身を隠した。彼女はその子をホロン(ホルス)と名付けた。

 ホロンは大叔父ギビルに引き取られ、復讐のために必要なことを指導された。ギビルは彼に、鷹のように飛べる、舞い上がるサンダルを作った。ギビルは神々しい銛(もり)を作り、その矢は稲妻のようだった。ギビルは金属の技術と鍛冶を教えた。鉄と呼ばれる金属の秘密を、ギビルは教えた。ホロンはそれらで武器を作り、忠実な地球人の軍隊を招集した。
 サツ(セト)とイギギに挑むため、彼らは北に向かって進軍した。ティルムンの国境地方、“ミサイルの土地”に達すると、サツ(セト)がホロンに挑戦状を叩きつけた。軋轢(あつれき)は2人だけの問題なので、1対1での戦いとなった。

 ティルムン上空で、サツ(セト)は“つむじ風”で待ち受けた。ホロンが舞い上がってくると、サツ(セト)は毒を塗った短い矢を撃ち、ホロンはサソリに刺されたように倒れた。アスタ(イシス)が助けの叫び声を天に放つと、ニンギシュジッダ(トト)が“空の船”から降りて来た。魔法の力で、彼は毒を善の血に変えた。
 朝にはホロンは回復し、ヒレと燃える尾を持った天の魚のような“猛火(もうか)の柱”を、ニンギシュジッダ(トト)は授けた。その両目は青、赤、青と色を変えた。(追跡ミサイルか?)勝ち誇ったサツ(セト)に向かって、ホロンは“猛火の柱”を撃ちこみ、更に銛(もり)でサツ(セト)を打ち倒した。サツ(セト)は地面に激突し、ホロンによってロープで縛り上げられた。

 ホロンがサツ(セト)を議会の前に連れて来た時、サツ(セト)は失明し、睾丸(こうがん)が潰れていた。「サツ(セト)は失明し、もはや跡取りもできない。生かしておきましょう」とアスタ(イシス)は言った。そして、イギギの中で人として生涯を終えるよう、決定された。
 マルドゥクは自分の住居でその決定を聞いて喜んだが、起こったことについては悲しんだ。息子を2人とも失い、サルパニトと共に慰めあった。やがて、もう1人の息子が生まれた。2人はナブ、“預言を運ぶ者”と名付けた。

 サタンの根源はイギギである。またこの時代から鉄があった。
 エジプト神話ではオシリスの男根が見つからず、オクシリンコスという魚が飲み込んだことになっているが、それにはニビルのアラルとアヌの戦いの話が引用されていて、とても混乱している。

 アサル(オシリス)が殺害された時、マルドゥクが自分の服を引きちぎって額に灰をつけたのが、聖書における“衣を裂き、粗布(そふ)を纏(まと)い、頭から灰を被って祈った(悔い改めた)”ことの原型である。そして、アスタ(イシス)が川のパピルスの茂みにホロン(ホルス)を隠したことは、モーゼ誕生場面の原型でもあり、アダパとティティを、パピルスの茂みの中で葦の籠に入っていたことにさせたエンキの話が重なる。このように、1つの事象に対していくつもの象徴が重ねられていることは、カバラの本質でもある。