ニビルはイザヤの超能力を濫用した

ニビルはイザヤの超能力を濫用した---------------------------------------------------------------------

 エジプトに入ったヒビル(ヘブライ人)は神殿で勉強させてほしいと申し入れ、もちろん歓迎された。氾濫の季節がひと巡りする間にケムで学んでわかったことは、エジプト人が諸惑星を次元のレンズとして活用する方法を編み出したことであった。他人の魔術的システムに取り組むことは、常に大きな危険が伴う。志願者は訓練中、新しいエネルギー形態に合わせて自分の肉体をシフトさせていくように、十分注意を払わねばならない。そのためには新しいエネルギーの周波数を完全に統合し、純粋な教えが受け取れるようにハートを開く必要がある。

 いっぽうで、ヒビルは急いでいた。彼らの地である「肥沃な三日月地帯」に早く戻りたかったのである。エジプト人は占いのレンズとして12の惑星すべてを使うため、その仕組みに熟達するには氾濫を12回分、つまり木星が太陽の周りを完全に一周するあいだ学ぶことが必要であった。木星は地球のマスタリー(習熟)のコードの故郷なので、エジプトの占星学者にはそれが必修とされていた。
 ヒビルにしてみれば、とにかくテクニックさえ手に入れば、全過程を知る必要はなかった。手っ取り早く仕組みを作ってしまい、あとはニビルだけ利用すればいいではないか、と彼らは考えた。しかしエジプト人にとって4次元の惑星と元型の領域は、すべての惑星と月を活用してはじめてアクセスできるものであった。エジプトのエニアド(9人の神々の一団)はこの考え方にもとづいており、エジプト人は当時も今も基本的に多神論である。
 ヒビルが1年でエジプトを離れることを決めたとき、彼らは愕然とした。どんなシステムも、部分的に熟達したのではかえって災いを招くことを知っていたからである。この場合、地球の属する太陽系の空間的次元は、12の天体すべてによって表現されている。
 もし地球上の誰かが、このパワフルな爬虫類の占いの技術を単独の天体(この場合は惑星ニビル)に使うなら、その惑星の元型にのめりこんでしまうことになる。つまり一神論になる。一神論は狂信的な人間中心主義を生み、それが最終的には地球を破壊することになる。だから驚いたエジプト人は12の原理をもう一度説明し、持てる知識のすべてをヒビルに提供した。
 ヒビルは「空腹だ。衣服と住居が必要だ」といって、北東から定期的にあらわれる集団の一つであった。エジプト人はいつも彼らを吸収し、必要を満たしてやった。特に、ヒビルがレバントの北の遊牧民に自分たちの土地を追われたことを知って、なおさら手厚くもてなしたほどであった。彼らは大変創造的で幸運な文化だったので、並外れた吸収力を備えていた。

 オリオンの存在たちは、ケムの9次元の軸を通してエジプト人に交信を送ってきた。特定の問題について知りたいとき、エジプト人は戦争なら火星、恋愛なら金星というように、質問に適した惑星のレンズ(視点)を使っていた。彼らエジプト人は非常に高い意図にもとづく聡明さを備えたシリウスの民族で、この9次元の技術を利用することは神聖な秩序の表れであり、宇宙からの偉大な贈り物であることを理解していた。それは使う意図を明確にした場合のみ、プラスに作用する技術であった。けっして、何かを獲得するために使ってはならない知識だったのである。
 彼らはどんな現実をも創造する方法を知っていた。文字通りなんでも手に「入れる」ことができたが、その技術が使えるのは「他者の現実にまったく影響を及ぼさない」場合だけであった。エジプト人が知っていたのは「手に入れる方法」であって、他人から「取る」方法についてはまったく無知であった。彼らも他民族と同様にいろいろなものを欲しがり、欲しいものがあれば躊躇せず追及したが、他人の現実に干渉する権利はないことを知っていた。こっそりとでも、おおっぴらにでも、他人のものを取れば青ナイルのエネルギーが吸い取られる原因になった。
 逆に、実現化によって手に入れたものはみな、彼らの故郷にやってくる者と必ず分かち合うべきであることも知っていた。ヘブライ人はこの気風を理解せず、エジプト人はエジプト人で、自分たちと違う世界観の持ち主がいるとは知らなかった。ヒビルが情報を盗んでいたとき、彼らのほうは分かち合っているつもりであった。他人を操作する方法を知らなければ、自分が操作されていても気づくことができないのである。

 イザヤはどんな情報源にもアクセスできたので、ヒビルのソロモン神殿はシリウスの記録に関するすべてを知ろうとした。そこで、イザヤは「エジプト人イコル」としての過去世の記録につながり、ケムのコードを神殿の者に教えた。そしてイザヤはスフィンクスの地下にある黄砂岩で造られた四角い壁と四角い天井と四角い床の小部屋を読んで、シリウスのデータを入手した。
 イザヤがその部屋にアクセスしたのは紀元前700年だったが、そのアクセスコードを持つ人間は、脳の共振を感じ始める。ソロモン神殿の熟達者たちは、実際に心の力でスフィンクスの地下室に入ることができたが、あくまでもファラオに対する深い憎しみを手放した場合にかぎった。
 スフィンクスの地下室は、エジプトの多次元的アクセスの全記録が貯蔵してある場所である。手段もテクニックもすべてそこに入っている。物はない。物体は一つもなく、空っぽの空間に知識だけが存在する。ソロモンの神殿がここから知識を読み取っているという事実に、イザヤは非常に悩んだ。この記録バンクはエジプト人のもので、それはナイルの民の情報源であり、動力源であり、場なのである。カナンの心のために用意されたものではない。なぜならエジプトの心はシリウス的であり、カナンの心はニビル的だからである。