ラーマーヤナ

ラーマーヤナ-------------------------------------------------------------------------------------------------

 ある時、コーサラ国の都アヨーディヤーの名君ダシャラタは世継ぎを願い、祈りを捧げた。その頃、地上は流血を好む魔神ラーヴァナがのさばっていた。このような状況を「神々」は憂い、魔神を退治して欲しいとヴィシュヌに懇願した。その願いを聞き入れたヴィシュヌは、第1王妃スミトラーからラーマとして誕生した。やがて、成長したラーマの前に、聖仙ヴィシュヴァーミトラが現れた。ラーマの優れた武術を見込んで、魔神退治をお願いしに来たのである。ラーマは承諾し、見事に魔神を退治した。
 その後、ラーマは旅を続け、ヴィデーハ国のジャナカ王の宮廷に到着した。そこで、王の美しい娘シータと出会い、彼女を娶った。しかし、シータには秘密があった。彼女はジャナカ王の娘ではなく、大地母神ブーデーヴィーの娘だったのである。畑に鍬(くわ)を入れた時、大地から誕生した女神の化身である。

 ラーマがシータと共に祖国へ戻ると、第1王子として迎え入れられた。年老いた王はラーマに王位を譲ろうとしたが、継母カイケーイーの策略によって阻まれ、国外追放されてしまった。再び旅に出たラーマだが、こともあろうか、魔神ラーヴァナの妹シュールパナカーに気に入られてしまった。ラーマはシータのことを想い、当然拒絶した。怒ったシュールパナカーはシータを殺そうとしたが、ラーマの従兄弟で幼馴染のラクシュマナにより、耳と鼻を切り落とされてしまった。彼女は悲鳴を上げて退散し、兄である魔神に事の次第を話し、仇を打ってくれるよう頼んだ。魔神は空飛ぶ戦車プシュパカに乗り、ラーマたちを襲撃し、シータを略奪した。
 ラーマはシータを奪回すべく、立ち上がった。盟友ラクシュマナと猿王ハヌマーンを従え、シータの行く先を突き止め、攻撃した。しかし、魔神の息子で魔術師のインドラジッドにより、ラクシュマナは瀕死の重症を負ってしまった。それでも、聖仙ヴィシュヴァーミトラがラーマ王子に与えた武器ブラマダッタにより、何とか魔神を倒すことができた。

 シータを無事に救い出したものの、ラーマはシータの貞節(ていせつ)を疑ってしまった。身の潔白を証明するために、シータは燃える火の中に身を投げた。あわや、というところで、火の神アグニによってシータは助けられた。これにより、ラーマはシータの潔白を信じ、永遠の愛を誓い合った。こうして、2人はコーサラ国の王と王妃として、末永く統治していった。
 最終章では、シータは大地母神によって大地へ帰り、ラーマも2人の息子に王国を委ねると、天界へと帰っていった。この時、ラーマはヴィシュヌ、シータはラクシュミーへと回帰した。