魚冠

魚冠------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 太陽が海の中に沈むと、それが魚の神になると古代人は考えた。インドには沈む太陽を意味する魚の神がいる。海の神ネプチューンも半魚人である。

 エジプトでは女神イシスが死んだ夫の亡骸を探す為、魚に変身したと言われている。アッシリアでは神が魚になるという概念の下、魚が礼拝の対象となった。異教寺院の前に置かれた洗盤に祭司の彫刻が見られる。これらの祭司らは興味深い服装をしている。彼らは頭に魚を被っているのである。レアードという考古学者は、それを魚の司教冠と呼んだ。


 カナンで発見されたレリーフは、ダゴンの祭司たちが太陽の魚神ダゴンを拝むシンボルとして、魚の帽子を被っている様子が描かれている。小アジア(現トルコ)では、シビルのミステリーの中に、彼女がこの魚冠を被っている様子を描いた。確かに、異教世界のあちらこちらで、祭司たちがこの魚冠を被っている様子が見られるが、それが教会にも取り入れられた。今日でもなお、彼らは魚が口を開いているようなその魚冠を被っている。