イルミナティで建築家の棟梁ヒラム・アビフ


■紀元前958年

 イルミナティで建築家の棟梁ヒラム・アビフが、ソロモン神殿(エルサレム神殿)の建設に着工する。彼は3306人からなる建築家集団を親方、職人、徒弟からなる集団に分け、それぞれに秘密の合言葉や符牒(ふちょう)を定めて仕事に当たらせた。さらにヒラム・アビフは神殿建築に際して、青銅工芸の技術においても貢献した。

 ヒラム・アビフと名前が同じで、旧約聖書に登場する港湾都市ティルス(現レバノン)の王ヒラム(在位紀元前969〜紀元前936年)は、ソロモンがエルサレム神殿建築を行ったときも、ソロモンの要請にこたえて大量のレバノン杉と糸杉を供給している。ヒラムは見返りにソロモンから小麦とオリーブ油を受け取った。ソロモンとヒラムは共同で海上交易も行っている。古代のエルサレム神殿は木造建築だった。

 ある時ヒラム・アビフの技の秘密を無理矢理聞き出そうと、3人の職人が彼に迫った。ヒラム・アビフは断ったので3人は彼を殺し、遺体を埋めてアカシアの葉で目印を付け逃亡した。ヒラム・アビフの行方不明を聞いたソロモン王が人をやって捜索させると、地面から出たアカシアの葉からヒラム・アビフの遺体が発見された。これが証拠となり3人の下手人は処刑された。

 現代のフリーメイソンの儀式では、親方階級に昇進する際、志願者をヒラム・アビフに見立て、その殺される顛末(てんまつ)を疑似体験させる。その後、志願者は親方として蘇生する。