ニヌルタ(アラム・ムル)の栄光

ニヌルタ(アラム・ムル)の栄光---------------------------------------------------------------------------

 第1の地域のメソポタミアでは、アヌンナキが地球人に知識を教えた。工芸、農業、土木…。繁栄が土地を満たし、キ・エンギ、“威厳ある監視の土地”と呼ばれた。そして、地球人自身の都市を持たせることとなり、キシュ、“笏(しゃく)の都市”と呼ばれ、人類の王権が始まった。そこの聖別した土に、エンリルは“天空のように明るい物体”を埋め込んだ。そして、ニヌルタが最初の王を任命し、“強力な人”という称号を与えた。
 ニヌルタは、王権のための神聖な公式が記録された“メ”をもらうため、正装してエンキの下に赴いた。エンキは彼に50個の“メ”を与えた。キシュでは聖なるニサバが書くことを教え、イナンナ(ニンカシ)がビール作りを教えた。ニヌルタの指導により冶金(やきん)と鍛冶が広まり、車輪の付いた荷馬車が初めて人類により作られた。そして、正義の法と道徳的正しさがキシュに普及した。人々がニヌルタを讃える聖歌を作ったのも、キシュだった。彼の英雄譚(えいゆうたん)、“黒い鳥”を詠唱した。それは、ニヌルタの栄光の時代、射手座の時代だった。その間、イナンナは第三の地域の支配権を心待ちにしていた。


 “天空のように明るい物体”は不明だが、後にそれが王権のある土地の象徴となり、神器としては勾玉となった。よって本物の勾玉だけは皇居にあったのである。
 “強力な人”とは、シュメール王名表に因れば、ジュシュルである。このニヌルタの乗っていた乗り物“黒い鳥”が、太陽神の使いのカラスとなった。神社の御神事で弓が重要なのも、この英雄=軍神の星座が射手座であるからに他ならない。マルドゥク一派を追い払ったから、シンボルの弓は魔を払うのである。
 またニヌルタがエンキから“メ”をもらうために正装して臨んだのが、これが正式参拝の服装の元である。