錫(すず)と青銅の発見

錫(すず)と青銅の発見--------------------------------------------------------------------------------------

 アヌ夫妻は海の向こうの南米の土地へと向かった。エンキとエンリル、ニヌルタ(アラム・ムル)、イシュクルが同行した。アヌに金の豊富さを印象付けるため、ニヌルタは内部が純金で覆われた住居をそこに建てていた。アヌは、何シャル採っても十分な金があることを確認した。また、ニヌルタは新しい金属がどのように石から抽出されるのか見せた。彼はそれをアナク(錫”すず”)アヌンナキ製、と呼んだ。そして、それを大量の銅と混ぜ合わせることで、強力な金属を考案したことも見せた。湖畔でその金属が採れる巨大な湖を、アヌは“アナクの湖(チチカカ湖)”と命名した。

 いまや、金属精錬はニヌルタが取り仕切っていた。彼が発見した錫(すず)は、ニビルには存在しない、あるいはごく微量しか存在しないものであった。“アナクの湖”とは、チチカカ湖のことである。チチカカ湖に接するボリビアは、錫(すず)の一大産地である。
 また、錫(すず)と銅の合金は青銅である。これが“青銅の蛇(ネフシュタン)”に繋がる。蛇はヘブライ語でナハシュである。これには2つの別の意味がある。“秘密を知っている、あるいは秘密を解決する彼”という意味と“銅の彼”という意味である。エンキは鉱山で採掘をしており、ブズルとあだ名されていた。これは“秘密を解決する彼”と“金属鉱山の彼”を意味した。つまり、“蛇”はエンキを象徴しているのである。そこに「神々」の中の英雄ニヌルタが考案した青銅を合わせ、“青銅の蛇”という象徴ができたのである。
 ヘブライの民が荒野を40年間さ迷って毒蛇に咬まれた時、モーゼが青銅の蛇を掲げて、それを仰ぎ見た者は救われたという話があるが、その数字40はエンキの王位継承数字である。