アヌとの対談とガルズについて

アヌとの対談とガルズについて---------------------------------------------------------------------------

 地球の数日間に亘(わた)ってアヌとアンツは眠り、6日目にアヌはエンリルらと話をした。エンリルの誓いによって地球人が拭い去られ、再び増殖したこと、新たな金の採掘場と“二輪戦車の場所”、アヌンナキ同士の平和と武力衝突などについて、アヌは知った。
 そして、エンキがガルズの石板について話した。アヌはとても困惑した。「私は、そのような名前の密使を地球に送った覚えなど無い」エンキ、エンリルは困惑し、皆、首を傾げた。「ガルズのおかげで、ジウスドラと生命の種子が守られたのです」とエンキが言った。「ガルズのおかげで、私たちは地球に残ることができたのです。ニビルに戻ったら死ぬことになる、と言われたのです」とエンリルが言った。アヌは訝(いぶか)しげだった。「サイクルがかなり変わるので大混乱を引き起こすが、万能薬(ワイン)で治るのだ!」「では、ガルズは誰の密使だったのですか」と、エンキとエンリルが同時に尋ねた。「誰が地球人を助けることを望み、誰が私たちを地球にとどめたのですか」「“万物の創造主”の代わりにガルズが現れたのだわ」とニンフルサグが頷いた。「地球人の創造も運命付けられていた、と思わざるを得ないわ」しばらくの間、4人は黙っていた。「我々が宿命を定める間ずっと、運命の手がすべての歩みを導いたのだ!」とアヌが言った。「ならば、“万物の創造主”の御意思は明らかだ。地球と地球人にとって、我々は使者に過ぎない。地球は地球人のものであり、我々は彼らを維持し、発展させるように意図されたのだ。それが使命ならば、しかるべき行動を取りましょう!」とエンキが言った。そこで、次のように決定が下された。

a:人類の都市を設置し、その中の神聖な区域にアヌンナキの住まいを造る。
b:ニビルのように王権を確立し、王冠と笏(しゃく)を選ばれた人間に与える。
c:アヌンナキの言葉は彼によって伝えられ、労働と器用さを強化する。
d:司祭職を制定し、アヌンナキを気高い「神」として崇拝させる。
e:秘密の知識を教え、人類に文明を伝授する。
f:4つの区域を造り、3つは人類のため、1つは立ち入り禁止区域とする。

 時代は少し後になるが、ゾロアスター教の最高神アフラマズダーから王権の象徴(王冠と笏)を授受されるアルダシール1世のレリーフに、その王冠と笏が彫られている。


 また、次のように決定も下された。
第1の地域(シュメール/エンリル)は昔のエディンであり、エンリルと彼の息子たちが支配する。
第2の地域(エジプト/エンキ)は“2つの峡谷の土地”で、エンキと彼の息子たちが支配する。
第3の地域(インド/イナンナ)は他の2つとは交流せず、隔絶地でイナンナに与えられる。
第4の地域(ティルム=シナイ半島)はアヌンナキだけの神聖な“二輪戦車の場所”の半島とする。



 このアヌとアンツが5日間眠り続けた話から、地球との生物学的周期がかなり異なることが解る。そして、このサイクルの変化は、ワインで治る。だから、ワインは西洋では重要視された。
 また、アダムゥとティアマトの創成、大洪水からの人類の救出の場面に続き、ここでも“万物の創造主”が登場している。アヌンナキは、宇宙創造の“万物の創造主”の御意思=宇宙の法則・宿命こそが唯一すべて、ということを知っているのである。だからこそ、ニビルの神殿で祀っていたわけである。
 そしてここで、人類に文明を伝授することが決定された。人類史では、農業の始まりがBC11000年、新石器時代の始まりがBC7500年、最初の文明開化がBC3800年であり、3600年前後の間隔で人類は段階的な発展を遂げている。ニビルの接近毎に、人類が消化しきれる程度の「知恵」が授けられたからである。シュメール文明開化後は、人類の自然な発展に任せたので、急激な文明の発展は見られない。というよりも、「神々」の助力により築いた文明レベルのものを、人類だけで達成することはなかなか困難だったのである。ジグラットなどを見ても、現在の技術ですら、完璧に建造することが困難なほど高度な「神々」の技術である。