高次元の世界には時間が存在しない

 3次元の制約された現実で経験する時間は、完全に人間の作った時間枠である。つまり地球人の時間の見方は、漠然とした過去に対するあいまいな時間構造や、形がなく定義できない現在と、人生に不安を抱かせる未来の予測に基づいて成り立っている。
 そして、高次元の世界には時間が存在しない。地球人の問題のほとんどは、時間に関する勘違いによって生じている。地球人は、「いま、この瞬間」を意識す ることや、「いま、この瞬間」を生きることを試みたりしているが、実際には、「いま、この瞬間」以外何もないことを把握するにはほど遠いレベルにいる。 「時間が存在しない」という概念は高次元の世界の概念だが、それでも夢を見ている状態や、肉体を離れたとき、わずかに触れることはある。しかしそれは地球 人の現在の能力である五感の範囲を超えているので、理解できないのは無理もない。よって地球人の霊性を進化させるためには、夢や瞑想、アストラル界を、自 分に経験させることは非常に重要なことである。なぜならその中で、制約されている世界から自分を解放し、時間も肉体も存在しない、魂としての甘美で自由な 空間を漂うことができるからである。
 高次元では、地球人が過去、現在、未来として認識するものはもちろんある。しかしそれらは「共存」しており、かつ「同時に」存在している。地球人の歴史 において、人類の意識は、時間を直線的と捉える考え方を元に進化を続けてきたので、その3次元的世界観からは、この「共存」という概念を理解することはで きない。しかし、時間の存在しない多次元の現実を、少なくとも概念として認識することができれば、過去の悪夢や幸せだったときの記憶、また起きるかもしれ ない予言的な恐怖などの、未来に対する怖れや想像から開放される。
 「実は、自分は光でできている」、ということを再発見し始めるとき、魂としての意識が身体中に生成され、再生され始める。地球人の現実は、恐ろしかった ことや素晴らしかったこと、自分に影響を与えたと信じていること、あるいはいつまでも実現しない出来事などで満たされており、時間はいつも漠然としてい る。過去、現在、未来の幻想はあまりに信じやすく、余りに確固としているので、時間が他の形態で存在することなど理解することができないでいる。地球人の 人生は3次元で組織されているので、時間が一本の直線上に存在するという、擬似的な構造が必要であった。この時間軸は地球の人種を進化の道程において過去 と未来に自分を投影することで、前進と後退の両方向へと導いてきた。明日の日の出や朝のコーヒー、職場での仕事、その他数え切れないことが単なる幻想だと いうことが真実なのである。
 つまり、「いま、この瞬間」がすべてなのであり、そしてそれが、現実であり、経験である。無限の心のマトリックスに永遠に刷り込まれている、「瞬間の中の瞬間」である。

 そして、変化しているのは、時間ではなく、地球人の存在の形態であるということである。未来の人生よりも、地球人にとって概念的に捉えやすい前世は、直 線的な思考によって、今でも認識することができる。こうしたダイナミックなエネルギーの拡張はすべて同時に起こっていて、宇宙の海を駆け巡っているという ことである。地球の海は安定していて、無限である。そのすべての波は全体の反射であり、一瞬の間、鮮烈な勢いとなって海岸で砕け、また形を変えて大いなる 海に戻る。それでも波はそこに存在し続けている。地球人も、それぞれの時間枠の中で築かれた身体を通して、地球人が創造する、カルマの展開する同時進行の 人生を通して、無数に存在する他の側面を身に付けながら、魂の振動として存在しながら、宇宙の海に戻るのである。